鍋を食べたくなった。スーパーの鍋コーナーを覗いてみた。寒い日が続いているため一気に鍋用商品が充実し始めている。
どの商品を買おうかと売り場を見ていたら家系総本山吉村家の鍋スープが売られていた。
これは見過ごす訳にはいかない。購入は横浜に住む者の義務と言っても過言では無い。崎陽軒と吉村家は横浜……いや神奈川県民全員の誇りなのだ。
スープを鍋に開けるとこんな感じだ。
家系ラーメンっぽさがある。豚骨醤油の濃い味のスープだと見た目だけで分かる。しかし家系ラーメンとは匂いが違う。豚骨の香りはかなり薄めだ。となると必然的に家系ラーメンの味とも違うのだろう。不安だ。
野菜を茹でる。
鍋が完成した。
食べる。豚骨醤油の美味しいスープだ。だが懸念した通り家系ラーメンの要素はどこにも見当たらない。家系ラーメンのスープを期待して購入すると肩透かしを食らうだろう。
野菜では無く麺を入れたらどうかな? とも一瞬考えたがどうやっても家系ラーメンには近づきそうにない。家系ラーメンとは完全に別物として考えた方が良い。
家系ラーメンを食べ慣れている僕ならかなりアレンジされたスープだと分かるが一部の人はこれが家系ラーメンのスープだと勘違いしそうだ。言っておく。全く違うぞ。これは家系ラーメンではなく鍋だ。
でもまぁ鍋としてなら結構美味しい。濃い味が好きな人なら気に入るだろう。家系ラーメンのスープで鍋が食べられるなんて最高じゃん。と思って購入したので少し残念に思ったが充分に美味しかった。リピートもすると思う。
しかし本音を言うと吉村家のスープの鍋を食べてみたいという気持ちがあった。購入する人の大半は同じ考えだろう。美味しいのに複雑な気持ちにさせられた商品だった。